2021年 03月 の記事一覧

  • 最短で歌が上手くなる方法|「歌を練習する」と「歌う」の違いを知ろう

    「今日は歌の練習をしよう!」とスタジオやカラオケボックスを予約! でも、なんとなく歌っただけで練習した感じがしないまま時間だけ過ぎてしまった。 ということはありませんか? 練習した感じがない原因は、「歌を練習する」と「歌う」の区別がついていないからです。 今回は、最短で歌が上手くなる方法のひとつ、「歌を練習する」方法をご紹介していきます。 「歌を練習する」と「歌う」は違う 「歌を練習する」事と「歌う」事はまったく違うことです。 歌が上手くなるためには、「歌を練習する」事と「歌う」事の違いを理解することが必要です。 この2つを混同してしまうと、練習の目的意識が低くなりやすくなかなか上達しません。 さらに、歌う楽しみを半減させてしまうことも、、、 モチベーションが下がるだけでなく、歌うことが楽しくなくなってしまうことは勿体ないことです。 「歌を練習する」事と「歌う」事の違いを理解して、最短で歌を上達させましょう! 「歌を練習する」とは? 歌が上手くなるには「歌を練習する」ことです。では、練習とは実際にどういうことでしょう? とり行う(… 続きはこちら≫

  • 声帯靭帯の硬度から高音発声開発を考える

    高音発声に憧れてボイストレーニングを始める方はとても多いのは、もうご存知の事だと思います。 高音の音域拡大するためには、 技術の向上 →声帯や共鳴腔をどのようにコントロールするか? 身体能力の向上 →筋肉がどの程度、発達しているか?、またその筋肉を十分に使えているか? この2点がとても重要な要素になります。 ただ身体能力の向上の1つに「声帯靭帯の硬化」と言うのを聞いた事はないと思います。 今日は声帯靭帯が高音に及ぼす恩恵と、それ以外の高音発声に不可欠な要素についてお話してみようと思います。 声帯靱帯が高音発声に重要な理由 ユタ大学の音声学者、そして音声学者のバイブルともいえる「音声生成の科学―発声とその障害(多分、音声外来の医師、音声学者で読んだ事のない方はいないと思います。)」の著者 Ingo Titze氏の話です。 「声帯の靱帯の硬さが、声の高さに強く影響を及ぼす」と言うことを直接伺う事が出来ました。 靱帯を含む声帯の構造についてはこちら 具体的には、猿の「キー!!」と言う鳴き声は靱帯の硬さによって繰り出されてい… 続きはこちら≫

  • 息と声って何が違うの?

    「もっと強く息を吐いて!」 「もっとお腹から息を吐いて!」 こんな言葉はボイストレーニングの世界では良く聞く言葉ですね。 あれ?強い息?速い息が強い声を作るの? 高い声を作るの? 息と声って何が違うのだろう? 意外と明確に答えづらいかもしれないですね。 そこで今回は、息と声と言う物理現象の違いについて説明しようと思います。 声(音)は「空気の波」 息は「空気の移動」 声と息の違いは単純に物値現象の違いで、 声(音)は空気が波上に移動する事。 息(風)は空気そのものが移動する事です。 こちらの図を見てみましょう。 1つ1つの点が空気の粒子とすると波が右側に移動しているのが見えると思います。 しかし、点のひとつ、赤い点をよ〜〜く目を凝らしてみて下さい。 その場で左右に揺れているけど右に向かって移動はしていないのがわかるでしょうか? これが音の現象の特徴です。 息は「空気の移動」 では息はどうでしょう? 息の場合は、先ほどの図で言うと「点そのものが右に移動する事」と言えます。 (図がなくてごめんなさい・・・!… 続きはこちら≫

  • 顎や顎の下の緊張を和らげる方法ってありますか?

    高くて苦しい音域になってくると顎が前に出てくる? そもそも顎が前に出てくる? 顎の舌の筋肉がカチカチに硬くなっている? 今日はそんな悩みを解決する練習法をお届けします! 舌骨上筋リリース【公開動画】 from 桜田ヒロキ on Vimeo. 歌っていると顎が前に出てくる? トレーニングが充分でないシンガーの顔って顎を前に出して、苦しそうに高音を歌うイメージってないですか? それは主に舌骨上筋群(Suprahyoid muscles)と言う舌骨から生えている筋肉達が過剰に働いているからと考えられます。 特に下記の2つの筋肉は顎の舌から、喉側に向かう筋肉です。(顎側が起始。舌骨が停止。) ・オトガイ舌骨筋 (Genniohyoid muscle) ・顎二腹筋 (Digastic muscle) これらの筋肉をかためて顎を前にスライドすれば喉頭を上げる補助となる可能性があります。 高音を出すために喉頭を上げる行為は、音色が細く鋭くなるため音楽的に好まれにくく、何よりも苦しいです。 あまり良くはなさそうですよね? 舌骨上… 続きはこちら≫

  • 朝声が出ない?低い!?対処法を教えます

    冬場の乾燥は、朝の声にはとても堪えるもの。 ただでさえ朝の声帯は浮腫んだり、乾燥により声が低音化しやすいのに、真冬の時期の湿度は20%を切る事もしばしば。。。 この過酷な環境なのに「午前中からライブ配信がある!」「オンラインミーティングでお客さんに聴き取りやすい声で話さないといけない!」 と言う状況を乗り切るための方法を考えてみようと思います。 朝起きた時に声が出ない! 季節を問わずに言える事ですが、朝起きた時点でくしゃみや咳、鼻水が出やすい方は布団のほこりにアレルギー反応を起こしている可能性が高いようです。 布団に入ってから夜〜朝までずっと布団のホコリ等を吸い続けています。 喉の中には繊毛と言う小さな毛が生えています。 これが喉に入るホコリやばい菌などの異物を外に追い出してくれるそうです。 喉の中を掃除してくれるホウキのような役割を果たすものですね! 睡眠時にはその繊毛の働きが緩やかになり、その間に布団のホコリが喉や鼻に溜まります。 朝起きると繊毛の働きは再開されますので、そこで咳やくしゃみを起こすそうです。 タバコを吸う方は気管に… 続きはこちら≫

  • 解剖学的に観る声帯の運動パターンとボイストレーニングへの応用

    桜田ヒロキのレッスンではファルセットの練習を多く使いますが、「それってなんで?っ」て思った事はありませんか? 実はそれには科学的、解剖学的な理由があります。 今日は「ファルセットがなんでボイストレーニングに重要なの?」について解説しようと思います! 声帯構造について 声帯は5層の構造によって構成されています。 上皮 epithelium 浅層(粘膜固有層) Superficial lamina propria 中間層(粘膜固有層) Intermediate lamina propria 深層(粘膜固有層) Deep lamina propria 筋肉層  Muscularis 上皮・浅層はゼリー状の粘膜で出来ているそうです。 中間層はエラスチンと言う素材で出来ています。弾力性に優れ、皮膚や血管に含まれているタンパク質です。 深層はコラーゲンで出来ています。靱帯、腱、骨、軟骨などを構成するタンパク質で、これまた弾力性に優れ密度が高ければ強い衝撃にも絶える事が出来ます。 「カバー・ボディ」の2層構造と「粘膜・靱帯・筋肉」の3層構造論があ… 続きはこちら≫

  • 声帯結節を予防するために出来るトレーニングってありますか?

    桜田ヒロキのレッスンには歌唱力の向上を望む歌手の方だけではなく、発声障害の方の発声機能向上や声帯結節の術後の発声改善、再発の予防としてレッスンに通われる方も多くいます。 今回は声帯結節を癖にしないために考えられる方法をご紹介しようと思います。 発声訓練開始は医師の承諾の元 必ずお医者様が「発声訓練を行って良い」との許可が出てからの発声訓練になります。 声帯結節の手術後など、声帯の傷が充分に回復していない。話し声がまともに出せないと言う状態では訓練は開始出来ません。 声帯結節って何? 声帯結節は声の使い過ぎにより出来る声帯に出来るタコと考えれば良いと思います。 この「声の使い過ぎ」と言うのは、悪い発声であれば短期間で現れる可能性が高いと言われていますし、 仮に良い発声であったとしても、長時間、長期間にわたる声の乱用はリスクになると考えられます。 声帯の前側、3分の1に良く出来ると言われています。 なんで声帯の前側、3分の1に出来る? 声帯の前側、1/3は甲状披裂筋の影響を最も受けやすいからではないかと考えられます。 甲状披裂筋に… 続きはこちら≫

  • 発声において重要な筋肉の動きを理解しよう!

    歌を歌うのに超重要な筋肉、 甲状披裂筋(TA)と輪状甲状筋(CT)をはじめとする喉頭の運動を動画で解説している動画を見つけました。 詳しい解説をつけてお話をしていこうと思います。 動画を観ながら解説します ● Thyroid muscle(甲状舌骨筋) - 筋肉のアクションについて 喉頭を引き上げる 舌骨を引き下げる (0:08 ~ 0:20) ● Crycothyroid muscle(輪状甲状筋) - 声帯に張りを作る (0:20 ~ 0:35) ※輪状甲状筋は速筋と遅筋がおよそ半分ずつと言われています。 ● Thyro-arytenoid muscle (甲状披裂筋) Vocal Muscle(声帯筋) - 収縮筋として機能 (0:35 ~ 0:45) ※甲状披裂筋は速筋優勢と言われています。 ● Internal thyro-arytenoid(内側甲状披裂筋) Vocal Muscle(声帯筋) - 収縮筋として機能 (0:47 ~ 0:54) ● Ary-epiglottic Mus… 続きはこちら≫

  • ベルティングボイスを科学的に解説!

    あなたは「ベルティング・ボイス(Belting voice)」をご存知ですか? シンプルに分かりやすく言うと、地声で力強く高い声で歌うことです。 例えば、皆様ご存知のビヨンセ(Beyonce)は、ベルティングという技術を使って、力強い声で かっこよく歌っていますよね! この記事を読んでくださっている方には、 「知っている以前に、もう実践しています!」 などという上級者の方々も多いことでしょう。 ベルティングCM【公開動画】 from 桜田ヒロキ on Vimeo. ベルティング習得のためのショート動画 しかし残念ながら、間違ったベルティング発声を習得していたり、そもそも“ベルティング発声の 認識を間違えていたりする”ボイストレーナーも少なくありません。 そこで今回は、「ベルティング発声」とは何のことなのかを科学的に解説していこうと思います。 そもそもベルティングの定義とは? ベルティングとは、チェストボイス(地声)から作られる高音域の発声です。 しかし、叫び声とは全く違います。 そして、クラシックの発声よりも喉の位置が高く、 … 続きはこちら≫

  • 歌い始めた途端に喉がからむ!原因と解決方法とは?

    「歌い出すと、喉がからんで咳払いしてしまった!」 そんなご経験はありませんか? 本番で歌っている途中で咳払いしてしまうなんて、避けたいところですよね。 それに、1番の曲の聞かせどころで咳が出てしまうのはとても残念。 今回はそんな悩みを持っている方たちのために、咳払いしてしまう原因と解決方法についてお話していきたいと思います。 どうして喉がからんでしまうの?その原因とは? それは、“歌う時に喉に必要以上の緊張が入ってしまう”ためです。 普段の話し声の音域や音量を超えた声を出すと、十分に歌手としての訓練をしていないと声道(喉の内側、口)が緊張で内側に縮みます。 それを喉は、「異物を追い出さなきゃ!」と感じ、咳払いが起こってしまうのです。 特に、ブリッジエリア(裏声〜地声に変わるエリア)を出す場合は、声門下に大きな圧力が掛かる事があります。 そして、声門の閉鎖部に強く力を加えてしまうので、高音でのベルティングを出す時にこの症状が良く起きるようです。 “Vocology”と呼ばれる発声に関する研究を進める物理学者・研究者Ingo Tize氏は、… 続きはこちら≫

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